2008.02.06〜
フロント編
まずキャリパー内面の溝にシリコングリスを塗り、パッキンをはめます。
ピストンにも薄くシリコングリスを塗り、ピストンをキャリパーに挿入します。
シールが変形しないように注意し、無駄に力が掛かるようであれば、一度抜いて、以上が無いことを確認してから再度挿入します。
奥まで抵抗無く挿入できること、それぞれ均等な高さまで挿入できることを確認します。
もし、奥まで入らない場合はキャリパー内面、及びピストンにキズ・バリがある可能性があります。
その場合は交換したほうが無難です。
キャリパーを連結する際は間にあるパッキン(43049-1004 パッキング、6.5*11.5*2.2)を交換します。このパッキンはあまり消耗するところではないのでそのまま使用しても問題ありませんが、もう15年もノンオーバーホールのキャリパーなので念のため交換します。M8×40のキャップスクリューも車体本体に組みつけてから再度増し締めします。
ブレーキパットも前後ともに交換。
フロントはZXR400の89〜90年式(前期)、リアはZRX400用を装着。
フロントブレーキパッドの新品との比較
一目瞭然!!と言いたいところですが、不思議なほど減ってません。パッドの裏を見るとカワサキ純正品であるので、交換はしていないはずなのですが・・・。逆に少し不安ですが、折角新品パッドがあるので交換することにしました。
前期型のブレーキパッドは段々品薄になってきているので、ストックを確保しておかなければならないですね。
リア編
リアは方押し1POTキャリパーなので、パッキンを取り付け、ピストンを挿入するだけです。
@の板バネはただ引っ掛けて止まっているだけなので、正しい位置についているか確認します。
Aのガイドの取り付け位置を注意します。付け忘れにも注意しましょう。
ブレーキパッドを取り付けます。パッドピンには薄くモリブデングリスを塗布します。
モリブデングリスはパッドピンと、ブレーキパッドが干渉する部分に極少量塗布します。
バラした逆の手順で装着。装着した後で、キャリパーのM8×40のキャップスクリューも増し締めします。
ブラックなのでブレーキキャリパーの自己主張は薄くなったものの、渋さは増加したように感じますね。
どちらかというと、旧車チックな印象になったような・・・。
まずはリザーバタンクの周りにウエスを敷き、フルードの飛散に備えます。ZRXのノーマルのリザーバータンクはブレーキレバーを勢い良く握るとフルードが吹き上げてしまうので、作業はゆっくり丁寧にを心がけましょう。
準備するもの
@ブレーキフルードDOT4
A内径4mmのチューブ 50cm位
Bボトル(ペットボトルで可)
作業手順
@リザーバータンクに規定量までブレーキフルードを注ぐ。
Aキャリパーのドレンを緩める。
Bブレーキレバーをゆっくり握る。
Cレバーを握ったままキャリパーのドレンを締める。
Dブレーキレバーを放す。
E数回ごとにブレーキフルードを追加する。
この作業手順を守らなくても、ドレンを開きっぱなしてブレーキレバーを何回も握るとフルードは循環しますが、多少逆流してしまいます。逆流して、ドレン付近の汚れがキャリパー内に入ることを防ぐためにも上記の手順は守ったほうが良いでしょう。
この作業が完了すると今回のOHは完了!!
しかし、一度完全にフルードを抜き取っているので、エアはいたるところに噛んでいます。
キャリパーやバンジョーボルト付近をドライバーの柄で軽くたたきながら根気良く徹底的にエア抜きなければなりません。